平成23年度大阪府立高等学校PTA協議会定期総会が上本町のホテルアウィーナで開催され、本校からはPTA役員2名と私が参加しました。会場は府立高等学校132校のPTA代表と学校関係者で満席状態でしたが、来賓挨拶(写真は中西正人大阪府教育長のご挨拶)、昨年度の事業報告、会計決算報告、新年度役員選出、会則改正、今年度事業計画、予算等の審議が行われました。その中で新しく府PTA協議会会長に選出された方の就任の挨拶がとても印象的でした。新会長は東北の被災地の生まれ育ちで(もちろん現在は大阪府在住ですが)震災直後故郷へ車を飛ばしたそうです。そして、変わり果てた故郷で見慣れたはずの街の中で迷いながら幼馴染と再開。その時、お互いの手を取り合って何も語らずただただお互いが涙を流したということでした。この話を聞かせていただいて、私は被災地とその関係者の皆さんの悲しみの深さを痛切に実感しました。悲しみは深ければ深いほど言葉では表現も慰めもできないということです。言うなれば悲しみや怒りが深い時や所ほど何も声が上がってこない可能性があるということだと思います。声にならない声、言葉にならない悲しみや怒りを私たちはいかにキャッチすることができるか否か、その感度や感性が人の優しさのバロメーターではないでしょうか。また、悲しみや怒りと同様に喜びや感動も大きければ大きい程言葉に表せないということだと思います。人の感情は決して言葉だけで表すことはできないものだと思います。悲しみや怒りを共有できる感度、感性を持つことができれば、喜びや感動も共有できる感度、感性を持てるということだと思います。そうした高い感度、感性を私は持ちたいと思いました。