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「磨け知性」の放課後

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 保護者懇談による午後の授業カットも今日までですが、放課後は図書室を始め、いたるところで学習している生徒たちの姿があります。
 『こうして、歴史としての「科学」という把握様式は、われわれに「科学」の全体的理解を要求するが、言葉を逆しまに返せば、それは同時に、われわれが意識するとせざるとを問わず、いかなる基準において「科学」と「非科学」とを区別しているか、という点を自らの前に暴き、対自化させる優れて批判的な要求となっていることに気付かされる。過去の歴史としての「科学」を理解しようとするとき、必然的にわれわれは、現在の歴史としての「科学」を批判する、という行為を重ねていることになる。』
 引用が長くなりましたが、これは現在3年生選択科目「私達の立っている場所」で取組んでいる村上陽一郎著の「歴史としての科学」の一節です。放課後に科目選択者が班ごとに授業での発表の準備の相談をしていました。それぞれの分担をしっかりと読み込んで、内容を分かりやすく自分たちの言葉で説明する必要があります。内容も難しく大変な取組みですが、まさに今宮高校の「磨け知性」の重要な取組みです。生徒たちはどのように読み、考え、解釈してくれるのか、発表がとても楽しみです。