先日の書道に続いて、1年生の美術選択者の作品が玄関エントランスに展示され始めました。「静物 着彩」を主題に「さつまいも」の絵を70分で描いたということです。
作品を見ていると一括りに「さつまいも」といっても、その形、色、重みが一つ一つ違うことに気がつきます。食べると味もきっと違うのだと思います。そして、その描き方も生徒一人一人がまたく違います。
以前に、人権教育でジャガイモを使ったアクティビティを行ったことがあります。参加者全員に一つずつジャガイモを配り、参加者はじっくりと自分のジャガイモを観察して、その特徴や良さを発見し、ジャガイモに名前をつけて発表します。そうするとそれまでは単なるジャガイモであったものが、それぞれ別の個性を発揮しだすのです。そして、参加者は人間も一人一人が名前を持った別々の存在であり、人種、民族、国籍、出自、性別、障がい、所属といった「属性」で一括りに分類・判断するのではなく、まさにその人自身を見ること、知ることの大切さに気づきます。
生徒たちが描いたさつまいもの作品を見て、それを描いた生徒の数だけ個性があり、命があること、そして一人一人がかけがえのない存在であることを改めて実感しました。