校長室の金庫の上を整理していますと、今宮中学校時代の古い冊子が何冊が出てきました。その中の一冊に「家庭への注意書」という小冊がありました。発行の日付は明治45年3月とありますから、1912年3月、今から101年前のものです。中身は入学してくる新入生の保護者の方に配布されたものだと思われます。
まず、学校教育は家庭の協力を得られてその効を奏すとあります。そして本校は常に生徒の個性を詳しく把握し、それぞれの性格を察して、なるべく個別的に真心を持って指導することを旨としており、罰則によって処断するのはよほどの時である。まだまだ発達途上の生徒を一律に法に照らして処断するのは誤りであるとしています。また、家庭においては少なくとも2時間は予習復習をさせることや結成き・遅刻は決してさせないようにすること、お金をあまり与えないことなどが記されています。
学校教育においては、今も昔も大切なことは変わっていないということと、生徒の個性を大切にすることは今宮の古くからの伝統であることを実感しました。