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第13回近畿地区高等学校総合学科教育研究大会(その2)

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 昨日の第13回近畿地区高等学校総合学科教育研究大会(京都大会)のご報告の続きです。
 生徒発表後の教員からの報告は京都府立久美浜高校と福知山淑徳高校より包括的な学校での取組みについての報告がありました。私が出席しました分科会では福知山淑徳高校の「総合講座」の取組みについてに報告がありました。この講座は総合的な学習の時間として実施されており、毎週木曜日の5,6時間目に1~3年合同で実施され、3年間で6単位に相当します。興味関心を中心に31講座が設定されており、それらは学園祭で必ず発表することになっているそうです。もともと実学・実技を中心とした女子教育からスタートしている伝統の上に、洋裁関係から美術関係、作動、和太鼓など多彩です。
 いつも他の総合学科の取組みの報告を勉強させていただくと思うことですが、それぞれの学校の伝統や成り立ちから、総合学科の高校の数だけ、総合学科の高校の特色があるということ、しかし、自ら主体的に学ぶことを基本として学んだことを何らかの形で発表し、コミュニケーション力やプレゼンテーション力を育成すること重視していることがすべての総合学科高校に共通しているということを改めて実感しました。
 記念講演では仏教大学教育学部教授で教育学部長の原清治先生より「総合学科に期待するもの」というお話をいただきました。学力、フリーター、ボランティアに至るまで大変具体的な事例から昨今の高校生・大学生の姿から見える教育の課題についてのお話で大変興味深い内容のものでした。特に大学の就職希望者の面接マニュアルに「面接中に携帯電話に出てはいけません」とまで書かれている実態やフリーターになる率は中学校の成績が上位で、高校の成績が下位の者が最も高いといった衝撃的なデータなどから、生徒の自己開示を促し、自己効力感や自尊感情の醸成の大切さ、自分に自信のない状態では進路選択できないなどとても参考になるお話でした。大変たくさん参考になる事例や刺激を受けることのできた研究大会でした。来年は滋賀県で開催されます。