お休みをいただいて、かねてより一度は訪ねてみたいと思っていた尾瀬に先日行ってきました。尾瀬は皆さんもご存知の通り「夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 遠い空」の歌で有名な新潟、群馬、福島、栃木の四県にまたがる国立公園で、特別天然記念物に指定されており、ラムサール条約の登録湿地でもあります。関西からはかなりの遠距離で強行日程でしたが、とても素晴らしいところでした。「夏の思い出」の歌の歌詞にある水芭蕉は見頃が5月下旬から6月上旬あたりということで見ることは出来ませんが、天候にも恵まれて、周囲の山々と青い空、広がる湿原、きれいに咲く高山植物たち、湿原を渡る風と自分の抱いていたイメージ通りの地でした。
ただ、7月に新潟・福島をおそった豪雨のためにかなりの木道が流されたり、崖が崩れたりしていました。また、尾瀬の木道は10年くらいで更新が必要で、福島県、群馬県と東京電力によって設置・更新がされており、確かに木道の板一枚一枚に福島県設置のものには「福」や群馬県設置のものには「群」、東京電力設置のものには東電のマークが設置年とともに焼印されています。なぜ、東京電力かというとかつてこの地に発電所建設計画があり、現在でも群馬県側の尾瀬のほとんどの土地が東京電力所有ということで、年2億円の環境保全費を出しています。今回の東日本大震災による原発事故の影響がさまざま取りざたされていましたが、何とか尾瀬の自然は守り続けていかなければならないと思います。
標高1400メートルの尾瀬ヶ原周辺は赤とんぼの姿も見られすでに秋の気配が感じられる季節となっていました。機会があれば、またゆっくりと散策してみたいと思います。