フィンランド映画を見ました。題名は「ヤコブへの手紙」です。フィンランドの映画を見るのはおそらく初めてなので、役者も監督もまったく知りませんし、フィンランドという国についても北欧の国であること、美しい森と湖、ムーミンの故郷、そして最近では2004年のOECD・PISAテストで学力世界一となったこと(フィンランドの教育の特徴は成績下位者に対する支援がとても手厚いそうです。)といったような程度の知識しかありません。それでも映画を通してその国の人々の生活の様子や考え方に少しですが触れることができます。
「ヤコブへの手紙」は登場人物も少なく、舞台もほとんど変わりません。全編75分と短めですが、とても静かでゆったりと時間が流れていきます。フィンランドの片田舎で人々からの相談の手紙に祈りを捧げ、返事を書く盲目の年老いたヤコブ牧師と終身刑で服役していたが恩赦で出所し、いやいやながら牧師の下で働く女性レイラ、そして毎日牧師に手紙を届ける郵便配達人の物語です。もちろん詳しい内容は紹介しませんが、見終わった後にとてもやさしくなれそうな気になる静かな感動を与えてくれる映画でした。北欧の風景もとても美しく印象的です。梅田のロフトの地下にある「テアトル梅田」で上映中です。