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「異字同訓」の使い分け

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 今日は土曜日ですが、全員で入学者学力検査等の採点作業を続けています。多くの府立高校が同様に採点作業を実施しているようです。
 さて、文化庁が2月21日に常用漢字表にある漢字で、同じ訓読みでも、字によって意味が異なる「異字同訓」の使い分け例をまとめて発表しました。例えば、【会う】主に人と人が顔を合わせる。【合う】一致する。調和する。互いにする。【遭う】思わぬことや好ましくない出来事に出くわす。という具合です。但し「逢う」は自分としては好きな漢字の表現ですが、常用漢字表にはないので、今回は紹介されていません。他にも【上がる・揚がる・挙がる】【切る・斬る】など、全部で133項目の訓を紹介しています。
 私は校長だよりをはじめとして、挨拶文や巻頭言を書く機会が多いのですが、恥ずかしながらついつい変換ミスをしたり、はてどちらの漢字だったかと迷う場合が多くあります。一方で漢字の面白いところで、どの漢字を使ったほうが表現が的確かなと考えることもあります。【聞く】は音が耳に入る、問う、嗅ぐという意味があり、「話し声を聞く」「願いを聞く」「駅までの道を聞く」「香りを聞く」という使い方をし、【聴く】は身を入れて耳を傾けて聞くことであり「音楽を聴く」「国民の声を聴く」「授業を聴く」という使い方をします。なるほど、これは単なる漢字の使い方ではなくて、人の話は「聞く」ではなくて、「聴く」でなければならないという私たちの普段の姿勢にも通じるものだと思いました。