徳島県の高校では地元の伝統を活かして、様々な製品を作っています。まず、城西高校の「阿波藍染めハンドタオル」です。藍栽培は古くからこの地に有り、阿波藍は綿の染料としてかつては日本一を誇っていました。しかし、1903年をピークに、20世紀以降はインド藍の輸入や化学染料の普及により衰退し、今では伝統産業となっています。その阿波藍を保存・伝承さらに振興しようと城西高校では学校設定科目として「あわ藍」を位置づけて取り組んでおられます。
美馬商業高校では昔から伝わる「みまから青唐辛子」を丁寧に輪切りして、ゴマ油で練り上げ、醤油や鰹節で風味を増した激辛薬味『みまから』をしたそうです。この『みまから』は商品化され、産直市などで販売されています。私も実際に食べてみましたが、ものすごく辛いけど、美味しいです。
小松島西高校では「雪花菜(おから)アイス」を作っています。そして、授業である課題研究ニュービジネスから生まれた校内模擬会社「TOKUSHIMA雪花菜工房」を中心に販売活動を行うとともに、現在は観光事業や環境啓発イベントの企画・実施などに力を入れているそうです。
最後にご紹介するのはなんとお酒です。県西部の三好地域は酒造りが盛んな地域で、三好高校では醸造試験研究許可を取得して、醸造の学習に取組むとともに、地元の酒造会社で醸造の実習を行なっています。お酒の名前は『大地の夢』で、三好高校の実習訓「大地と共に心を耕す」から命名したそうです。
徳島県にはとてもユニークな活動をしている高校がたくさんあるのにびっくりしました。