今日は3年生の選択科目「日本文化史」、「古文講読」、「現代文」の授業を見学しました。3つの授業とも大学入試対応しますので、オーソドックスな授業です。
「日本文化史」の授業は日本史の中の文化の部分だけを抜き出して系統的に講義する内容で、今日は江戸時代の政治・社会思想についてが主題でした。
「古文講読」は源氏物語を扱っており、担当の先生のテンポのいい発問に生徒たちがてきぱきと答えるという緊張感のある授業展開となっていました。私たちの時代と違うのは英語の授業と同じで生徒の机の上には書籍の古語辞典ではなく、電子辞書が置かれているところです。
「現代文」はこれも定番の森鴎外の「舞姫」が題材です。主人公である太田豊太郎の内面を丁寧に読みこんで行きます。ただ、「現代文」といっても「舞姫」の舞台となる明治時代はすでにはるか昔で、その時代の世界観や価値観や考え方は古典と同じくらい現在とは違うものとなっているように思います。「源氏物語」も「舞姫」も、それぞれの時代に生きた人々の世界をしっかりと認識した上で、読み込まないと作品のよさは理解できないともいます。また、そうした時代への想像力を働かせながら本を読むことが、読書の楽しさ、醍醐味でもあると思います。